きっかけはIELTSの話
このブログはタイトル通りTOEIC関連の話題が多いのですが、並行してIELTSも受験しています。IELTSは受験料がそこそこすることもあり、一年前に受けたきりなので近々もう一度受験しようと思っています。
そんなこんなで、先日オンライン英会話で今度IELTS受けるよ〜という話をしたところ、British English のアクセントの話になったのでした。
久しぶりの #オンライン英会話 !#IELTS の話に始まり、British accentの種類の話など。
— リーディング学習強化中@Langhacks👨💻 (@lang_hacks) 2019年5月2日
上流階級が話すposh accentというのがあって、キーラ・ナイトレイ(Keira Christina Knightley)はposh accentらしい。じゃあカンバーバッチは?と聞いてみたところ、知らないから友達に聞いてみる〜とのこと。
ということで、実際 British English のアクセントってどんな種類があるんだ?と思って調べてみました。
- きっかけはIELTSの話
- British accent の種類について
- Queen's English, Posh English とは
- まとめ
- その他補足(Words, Pronunciation)
British accent の種類について
結論から言うとめちゃくちゃ沢山あります。下記の動画がとても詳しくわかりやすいので、気になる方はぜひ見てみてください。
youtu.beLearn British accents and dialects – Cockney, RP, Northern, and more! - YouTube
動画によると、なんと30種類以上(!)あるそうです。動画の中で挙げられているものを、下記にリストアップしました。
- RP (Received Pronunciation)
- Cockney/Estuary
- Midlands/Northern
- West Country
- Scottish
- Welsh
- Irish
- その他都市部ごとのアクセント (Liverpool, Birmingham, Newcastle, Glasgow, etc.)
上記のアクセントについて、一つ一つ簡単に見てみます。
注:この記事では個々の発音の違いには触れません(なぜなら筆者も把握できていないから...!)
あくまで概要ですので、詳細な違いを把握したい方は上記の動画やWikipedia、書籍(あるか不明)等を当たってみることをお勧めします。
RP (Received Pronunciation): 容認発音
- BBCで話されているアクセント。ただし、BBCだからといって常にRPな訳ではない。ニュースはRPアクセントのスピーカーであることが多い。
- このアクセントで話しているのは、イギリスのおおよそ3%。
- 上流階級の人々が使う。Prime Ministerや、オックスフォード・ケンブリッジ大学出身者など。
- 容認発音 - Wikipedia
Cockney: コックニー
- 主にロンドン(と南部)の労働者階級の間で使われている。
- コックニー - Wikipedia
Cockneyについてもっと詳しく知りたい方はこちら。
Estuary: エスチュアリー、河口域英語
- estuaryとは河口の意味、ここではテムズ川の河口のこと。
- Estuaryはより新しいバージョンのCockney (Estuary is a newer version of Cockney)。
- 発音的にはRPとCockneyの中間。
- 河口域英語 - Wikipediaによると、河口域英語とは'標準英語の南東イングランド方言である'らしい。
ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの音声学教授ジョン・C・ウェルズは、河口域英語とは標準英語の南東イングランド方言であると定義している
Midlands/Northern: 中部/北部
- それぞれイングランド中部、北部地域で使われている。
West Country: 西部
- イングランド西部(ただしウェールズまでは行かない)で使われている。
- 農村部における田舎のアクセント (Farming area, rural accent)。
- BBC Radio 4の"The Archers"では、いくつかのキャラクターがこのアクセントで話している。
Scottish: スコットランド, Welsh: ウェールズ, Irish: アイルランド
- 各々の地域で話されているアクセント。
- 最初の動画によると、RPとは全然違うっぽい。
その他、都市ごとのアクセント
下記のような都市部では、またそれぞれ異なるらしい。
- Liverpool
- Birmingham
- Newcastle
- Glasgow
Queen's English, Posh English とは
と、ここでわからなくなったのは冒頭で出てきた "Posh" な Englishというのは何なんだ?ということ。それから "Queen's English" みたいな呼称もよく聞きますよね。上記の動画ではどちらも出てきません。Gillさーん!(完全に頼りっぱなし)
と言っても始まらないので、Wikipedia(容認発音 - Wikipedia)を見てみます。こちらによると、RPのことを指して "Queen's English" と呼ばれることがある、とのことです。
さらに英語版のWikipedia(Received Pronunciation - Wikipedia)には、下記のような記述がありました。
the The study of RP is concerned exclusively with pronunciation, whereas Standard English, the Queen's English, Oxford English, and BBC English are also concerned with matters such as grammar, vocabulary, and style.
つまり、ひとくちに "RP" と言った場合は単純に「アクセント」のみを話題にしているのに対し、"Queen's English" はアクセントのみならず「グラマー、語彙、文体・口調」を含んだ概念である、ということのようです。なるほど。
次に "Posh" について。こちらの記事(Upper Received Pronunciation | How to Speak Posh)によると、RPよりさらに Upper (上流階級) ということで Upper RP (Upper Received Pronunciation) として知られているとのことです。わかったようなわからないような…?
まとめると、
- (アクセントの面から)Queen's English = RP
- Posh English = Upper RP
ということのようです。
具体的にはどんな話し方なのか
"Posh" なEnglishを話す、と言われているキーラ・ナイトレイとベネディクト・カンバーバッチのインタビュー動画がありました。
これの冒頭によると、
どちらが the most well-spoken (言葉遣いが上品な、訛りのない) actorだと思いますか?
との質問に対して
Equally pretending to be posher than we are: どちらも同じくらい上品な'ふり'をしている
とのことで、彼らの話しているEnglishは "Posh" であると思って良さそうです。
ちょっと違う視点になるのですが、@YukaKohnoさんによると下記のような特徴があるそうです。
poshな話し方をする人って話している最中、顎を前にスライドさせる特徴があると思う。"I"とか"Ia"の音のときにそれが顕著。I think.. とかreallyとか https://t.co/LyyZIFikVp
— YUKA@英検1級2ヶ月合格💮 (@YukaKohno) 2019年5月2日
なるほど、自分には全然わからない(すみません)のですが、とっても参考になります!
まとめ
一口にBritish Englishと言っても、様々なアクセントがあるんだな〜というのがわかってきました。
よく考えると日本でも各地域ごとにアクセントが異なる(≒ 方言 *1)ので、それと同じことなのかな〜というざっくり理解をしました。イギリスの場合、地域ごとの差に加えて「階級」でアクセントに差異がある点が日本とは違うところかなと思います。
まさかこんなにアクセントの種類があるとは思いませんでした。めちゃくちゃ奥が深すぎてどのくらい深いかすら見える気がしません...。こんなんでIELTS大丈夫かな。
最後に、Posh Englishを話したい!と言う方は...
では最後に!London在住の Noir@Lovelylndeed 大先生からのアドバイスです。
あなたの英語をイギリス上流階級の話すPosh Englishに近付けるためのとっておきの秘訣をお教えしよう。
— Noir (@Lovelylndeed) 2019年5月2日
それはね...
「ゆっくり話す」
何故なら、上流階級は焦らないから、笑
間違い等あればご指摘いただけますと幸いです!詳しい方からのツッコミ等々もお待ちしております。
*1) 厳密にはアクセント(accent)と方言(dialect)は別物 日本語の方言のアクセント - Wikipedia
その他補足(Words, Pronunciation)
Words
- posh: 上流階級の、豪華な・しゃれた
- cockney: ロンドンっ子、ロンドン訛り
- estuary: 河口・入江
- Irish: アイルランドの
- Scottish: スコットランドの
- Welsh: ウェールズの
Pronunciations
- posh | pɑ(ː)ʃ|pɔʃ |
- cock・ney | kɑ́(ː)kni|kɔ́k- |
- es・tu・ar・y | éstʃuèri|-tjʊri |
- Ire・land | áɪərlənd |
- Scot・tish | skɑ́(ː)tɪʃ|skɔ́t- |
- Welsh | welʃ |
キーラ・ナイトレイとカンバーバッチのインタビュー動画をみつけたので貼ってみる。https://t.co/6xFF6thrz7
— リーディング学習強化中@Langhacks👨💻 (@lang_hacks) 2019年5月2日
どちらが the most well-spoken (言葉遣いが上品な、訛りのない) actorだと思いますか?との質問に対して
Equally pretending to be posher than we are.
— リーディング学習強化中@Langhacks👨💻 (@lang_hacks) 2019年5月2日
どちらも同じくらい上品な'ふり'をしている
とのこと。(というかやっぱり聴き取り難しい!)
ちなみに見たことがないんですが、カンバーバッチ、ドクター・ストレンジではアメリカ英語を話しているらしい...!#カンバーバッチ #キーラナイトレイ